Race Chip JAPAN訪問取材レポート!

RaceChip × CAR CLIP 訪問インタビュー

Introduction

「RaceChip(レースチップ)」とは?

RaceChip製品は、コンピュータ本体やコンピュータプログラムに手を加えることなく、ハイパフォーマンスを発揮でき、ガソリンターボ車・スーパーチャージャー車・ディ-ゼルターボ車に特にお勧め!ドイツ生まれの本格チューニングモジュールです。

販売: T.M.WORKS 山梨県南都留郡富士河口湖町船津6913-1 TEL:0555-72-0546

納得がいくまで製品化はしない。
こだわりの品質と開発環境

CAR CLIP:
今回は、弊社でも取扱させていただいております、RaceChipに関して、ネット上でのユーザーさん同士のやり取り含め、弊社への質問などから、このようなインタビューの機会をいただきました、RaceChipさんへの直接のお問い合わせなども増えているのでしょうか?
轟社長:
おかげさまで、最近はRaceChipの知名度が上がっていていろなユーザー様からにお買い上げいただいています。 しかし同時に、カスタムに慣れていないユーザー様も増えており、様々なトラブルやお問い合わせをいただくことが増えています。
小林部長:
ただ、RaceChipは他社製品と異なり、様々なテストを行い、車種別に開発しています。
CAR CLIP:
RaceChipを取り付けたユーザーが、いろんな情報を発信してくれていますよね。 中には、トラブルが起きた!なんてものも。その後どう解決したのか気になっているユーザーも多いと思います。 特に、「RaceChip本体にある調整ダイヤルを自分で回したらパワーアップ!?」のような記事や質問へユーザーが回答しているけど解決に至っていない情報が多いように思います。 実際のところいかがですか?
轟社長:
基本的に調整ダイヤルは触る必要はありません。ダイヤルをあげればパワーが上がると言った記事も拝見しますが、そう言った性質のものではないんです。
小林部長:
ダイヤルを回したくらいでは壊れることはないですが、チェックランプが点灯してしまうことはありますね。
CAR CLIP:
チェックランプが点灯すると、診断機を持っているユーザーは少ないので、カーディーラーで有償リセットする必要が出てきますね。
轟社長:
そのまま使ってもらうことで公表値が出るように作られているんです。 じゃあ何の調整ダイヤルなのかってことなのですが・・・

─────同じエンジン、ミッションのクルマでも個体差が大きい

轟社長:
あまり知られていないのですが、クルマには一台一台個体差があるんです。 初めからパワーが出ている車もあれば、そうでない車もあります。 パワーのあるクルマに取り付けるとチェックランプが出てしまうことがあるのはそのためです。 そうした個体差を調整するためのダイヤルなんです。
CAR CLIP:
個体差ですか・・・。やはり間違った情報が出回っているんですね
小林部長:
そうですね。ブログなどで「ダイヤルを回したら○%アップ」と言った記事を書かれている方もいらっしゃいますが、実はそう単純な話ではないんです。
CAR CLIP:
すると、自分のクルマとは違うクルマに取り付けた記事、BMWにRaceChipを取り付けた方の質問に、アルファロメオの方が答えてるような質問・回答も参考になりませんね。
小林部長:
「ダイヤルをあげてもいいか?』というご質問をよくいただきますが、もちろん「上げたい」お客様をダメです!と止めることもできませんし、エンジンが壊れてしまうようなこともないのですが、チェックランプがついてしまったら相当困ってしまわれると思うんです。 診断機を持っていない方はディーラーへ行っていただくしか無いですから・・・
轟社長:
そういう意味で、特別問題が出ていないようでしたらそのままお使いいただくようお伝えしております。例えば、自分でダイヤル設定を変更して高速などで踏み込んだ際、チェックランプがついてしまったら最悪の場合走行できなくなってしまうんです。
轟社長:
ごくたまに、「そのまま取り付けたのにチェックランプがついてしまった」という方がいて、「ダイヤルを下げてみてください」とご案内すると、 「下げるのはいやだ」とおっしゃる方もいらっしゃるんです。だたこれは、お客様のベースのクルマの個体性能が良く、パワーが出ており、RaceChipを取り付けたことによってパワーが上がりすぎたということなんで・・・
小林部長:
安全マージンの限界値を超えてしまっている状態がチェックランプ点灯ですから、限界値を超えないような数値に設定しなければなりません。
轟社長:
また、今の車は昔と違ってチェックランプの点灯タイミングが予測しづらいんです。 蓄積値を参照してエラーを出す車種もあり、ブースト圧の異常を検知しても1回〜2回では反応しないものもあります。 20回〜30回異常が続いて突然チェックランプを点灯するようなものもあり、突然セーブモードになってしまうんです。 逆に、いきなりチェックランプがつくクルマもあります。 チェックランプが点灯する基準も、車種によって異なりますし、プラグなどのパーツを交換しててもその値は変わってくるんです。
CAR CLIP:
なるほど。試しにダイヤルを上げて一般道で平気でも、高速でアクセルを踏む事で、初めてチェックアンプ点灯の可能性も含め、クルマの個体差、環境はもちろん、チェックランプがついてしまう基準も車種によって異なるんですね。ダイヤルアップはしない方が良いのはわかりました。

─────車種ごとに仕組みが異なる

轟社長:
売られている各メーカーのスロコンで、単純に上昇するグラフを見ますが、実際には車種ごとに違うはずですし、さらに先ほどお話ししたような個体差もある。 RaceChipは車種ごとに全てデータをセッティングされており、仕組みはスロコンとは全く異なるんです。 ですから、ダイヤルを上げればパワーが上がるという仕組みではないんです。車種ごとに、エンジンなどに負担をかけずパワーを引き出すための細かい設定をしています。
小林部長:
馬力が上がる設定とトルクが上がる設定も違いますし、車種ごとにもそれは異なります。RaceChipはここのバランスを見て一番いいところを設定するようにしてあります。 パワーだけ出る設定にしても、お客様がそれを体感できなければ意味がありませんから。
轟社長:
そうなんです。弊社にあるシャーシダイナモで検査して見ると、計測数値上はパワーが出ているのに体感できない車体もたくさんあるんです。車によって特性があり、もちろんCVTなのか、ASGなのか、DSGなのかにもよって異なります。

─────日本製のスロコンとは仕組みが違う

轟社長:
スロコンによく使われる設定A、B、Cみたいな。あれは今後できなくなります。現在のセンサー類がアナログだからできていることなんですが、今欧州を中心にデジタル化が進んでいて、アナログセンサー専用のパーツが使えない車種が増えてきています。一方、RaceChipはデジタルのセンサーに対応しており、最新型の車種にも対応しています。車種別にデータを作っている理由の一つですね。 そうした仕組み上、他社製品よりも価格が高くなってしまいますが、逆にいうと車種別のセッティングがしっかりできているのがRaceChipの大きな特徴です。
小林部長:
まだ日本には浸透していないが、いずれセンサーもデジタルに変わります。そうなることで価格ももっと下げられると考えています。

─────こだわりの商品開発

轟社長:
RaceChip JAPANでは、RaceChipを発売する前にプログラムを試します。そこで、お客さんが満足できる設定を見つけ出すわけですが、ある程度の品質にならないと発売はしません。 今話題のトヨタC-HR(4WDターボ)用のものも開発しているのですが・・・確かにパワーもトルクも上がりますが、何かもう一歩足りないので、発売には至ってないんです。 どうしても納得がいかないのでデモカーとしてC-HRを購入しました(笑)。これから品質を上げていくつもりです。 CVTは、保護機能が敏感なので、トルクやパワーを出しすぎるとダメなんです。そのあたりの設定が難しい。ダイハツさんなんかは、パワーが上がりすぎるとCVTのベルト保護のためにアクチュエーターの制御ではなくてスロットルを閉じてしまうんです。そのため、ノーマルコンピュータではパワーアップができなくて。 スズキさんはじわじわあげる設定が必要であったり・・・
CAR CLIP:
「これ一つでどの車両でもOK」というわけにはいかない理由がそこにあるのですね。
轟社長:
現在、随時プログラムもアップデートしているので、買っていただくお客さんには安心していただきたい。 過去の不具合も常に解消しています。 また今後、ドイツ本国との開発環境を強化し、車種ごとのプログラムの微調整をかなりのスピードで対応できる環境を導入します。 実際の車両でも試し、より車種に合ったRaceChipを提供できるようになるのです。 もちろん不具合なんかのトラブルにも素早く対応できるようなります。

─────取り付けについて

CAR CLIP:
RaceChipは、簡単に取り付けられることもウリの一つだと思いますが、自分で取り付けが難しい車もあるのですか?
轟社長:
そうですね。エンジンルーム内に接続するタイプ以外の箇所は車屋で取り付けした方が良いですね。それは、特殊工具が必要だったり、手が入らなくてバンパーを取り外したりジャッキアップしてアンダーカバーを取り外さなければならない車種もあるため、作業時間は車種によって異なります。
CAR CLIP:
そのような車種は、どのあたりになりますか?
轟社長:
ベンツはライナーを外す必要がありますし、ボルボやランドローバーだとイヴォーグなんかはアンダーカバーを外して、装着する必要がありますね。
CAR CLIP:
他に、よくある質問はありますか?
轟社長:
よくいただくお問い合わせは、下記のようなものがほとんどです。 ・ガソリン車にディーゼル用RaceChipを取り付てしまった ・コネクタの方向が違っていた これはレアケースですが、またまコネクタの形状が合ってしまったために、取り付けるコネクタ自体(接続先)が全く違ったというケースですね。 取り付け方に関するお問い合わせが多いです。ご案内することで解決するケースがほとんどですよ。

─────コンピューターの書き換えとRaceChip

CAR CLIP:
コンピューターの書き換えをするお客様もいらっしゃると聞きますが。
小林部長:
コンピュータ自体の書き換えをしてしまう方もいらっしゃいますが、それをやってしまうと保証対象外になってしまう。 ほとんどのお客様は、(純正に)戻せる範囲でカスタムしたいという方が多いので、そういった方にはRaceChipはピッタリの商品だと思います。

─────ドイツとの違いは?

CAR CLIP:
レースチップドイツから購入するのと、日本との違いはありますか?
轟社長:
ドイツと日本では、同じレースチップでも設定が異なる点もあり、日本で乗られているお客さんは、レースチップ日本でのデータインストールをお薦めします。また説明書もドイツから提供されている物は全て同じですが、各車、取り付け箇所も違ったりするので用意しています。

─────出荷について

CAR CLIP:
出荷に関して、弊社からも毎日ご依頼している発注がありますが、商品の発送は翌日出荷がほとんどですよね?これは常に在庫があるのでしょうか?遅れることもあるのでしょうか?
轟社長:
本体は車種に関係なく全て同じなのですが、ご注文をいただいてから車種別のプログラムを本体へインストールし、車種に合ったハーネスを一緒に梱包します。 本体とプログラムはすぐにご用意ができるので、ハーネスの有る無しが在庫の有る無しとなっています。基本的には在庫があるので、翌日出荷となってます。
小林部長:
後は、運送屋さんの集荷状況にもよってしまいまして・・・。この辺りは天候が雪も多く、集荷のタイミングが早いと14時となってしまうことも。 そうした事情から、最短で翌営業日発送となります。
CAR CLIP:
一台ごと、注文が入ってからインストールしていたのですね!もし宜しければ、そのインストール風景や、梱包風景も撮影させて下さい。
  • RaceChip JAPAN 代表取締役 轟 秀明

  • RaceChip JAPAN 営業部部長 小林 雅美

  • 轟社長とCAR CLIP森田

  • デモカー「ミニ」

  • デモカー「ゴルフ」

  • デモカーに与えられたRaceChipのマーク

  • パワーチェックの設備、シャーシダイナモ

一つ一つ丁寧に車種別のデータをインストールし、出荷する

RaceChipは、一つ一つ車種別のデータをインストールして出荷する。

洗練されたブーストアップモジュール「RaceChip」を体験

Experience

RaceChip Japanで開発に使われたMINIに試乗させてもらった。小柄な車体からは想像もつかない軽快な走りと気持ちいい吹け上がり。 手軽にパワーやトルクを手に入れられる数少ないプロダクトだ。

  • デモカー「ミニ」

  • 機器の説明を受ける

  • 富士山の膝下、ドライブには最高のロケーションだ

  • RaceChipの日本販売元「T.M.WORKS」ブランド、ブースト計もインストールされている

ニーズに応えるラインナップ

RaceChip
GTS / GTS BlackPower 最大+30%  Torque 最大+30%

  • 最大30%のパワーアップ(アップ率数値は、車両によって異なります。)
  • 最大30%のトルクアップ(アップ率数値は、車両によって異なります。)
  • 車両固有の最適化ソフトウェアのバージョン2.0
  • (コネクトタイプのみ)スマートフォンで制御可能なRaceChipアプリを介して、ソフトウェアのパフォーマンスパラメータの変更が可能
  • 最新型ARM社製 Cortex M3 プロセッサを装備
  • 動作確認用LEDを装備
  • 基板の腐食防止のためのナノ防水皮膜処理
  • FCI自動車用防水コネクターの採用
  • 耐熱プラスチックケースを採用
  • 最大7チャンネルの接続可能
  • ドイツTUV認証工場による製品製造
  • 5年間の製品長期保証
  • (コネクトタイプのみ)ウォームアップ機能を搭載(ウォームアップ時間は車両により異なります。)
  • (コネクトタイプのみ)最大15分間のウォームアップタイムを設定可能
  • (コネクトタイプのみ)コネクトタイプ本体にブルートゥース機能を搭載
  • (コネクトタイプのみ)ブルートゥース通信により、ECO/SPORT/RACEの3つのプログラムをスマートフォンにて切り替え可能
  • (コネクトタイプのみ)スマートフォンから本体のON/OFFの切り替えが可能
  • (コネクトタイプのみ)アプリ自動アップデート機能(設定可)
  • 簡単取り付け
  • ガソリン車・ディーゼル車・ハイブリッド車用を設定
  • ドイツ国内において燃費向上の表記をしていますが、日本国内において公的機関によるテストを行っていない為、燃費に関する記述は致しません。
  • 製品寸法:L:11.2×T:11.1×H:3.6

RaceChip RSPower 最大+25%  Torque 最大+25%

  • 最大25%のパワーアップ(アップ率数値は、車両によって異なります。)
  • 最大25%のトルクアップ(アップ率数値は、車両によって異なります。)
  • 車両固有の最適化ソフトウェアのバージョン2.0
  • (コネクトタイプのみ)スマートフォンで制御可能なRaceChipアプリを介して、ソフトウェアのパフォーマンスパラメータの変更が可能
  • 最新型ARM社製 Cortex M3 プロセッサを装備
  • 動作確認用LEDを装備
  • 基板の腐食防止のためのナノ防水皮膜処理
  • FCI自動車用防水コネクターの採用
  • 耐熱プラスチックケースを採用
  • 最大7チャンネルの接続可能
  • ドイツTUV認証工場による製品製造
  • 3年間の製品長期保証
  • (コネクトタイプのみ)コネクトタイプ本体にブルートゥース機能を搭載
  • (コネクトタイプのみ)ブルートゥース通信により、EFFENCIENCY/SPORT/RACEの3つのプログラムをスマートフォンにて切り替え可能
  • (コネクトタイプのみ)スマートフォンから本体のON/OFFの切り替えが可能
  • (コネクトタイプのみ)最大15分間のウォームアップタイムを設定可能
  • (コネクトタイプのみ)アプリ自動アップデート機能(設定可)
  • 簡単取り付け
  • ガソリン車・ディーゼル車・ハイブリッド車用を設定
  • ドイツ国内において燃費向上の表記をしていますが、日本国内において公的機関によるテストを行っていない為、燃費に関する記述は致しません。

編集後記

取材後、河口湖名物「ほうとう不動 河口湖北本店」でほうとうをいただきました。
12時頃に伺うと大賑わい。外国の方が目立ちました。
野菜たっぷりで、寒い日の取材で冷えた体を温めてくれました。

取材データ

取材協力
RaceChip JAPAN/T.M.WORKS
山梨県南都留郡富士河口湖町船津6913-1
TEL:0555-72-0546
取材・撮影
CarClip
取材日
2017年2月21日

CHECKED ITEM

オーナーを「キュン」とさせる車種別クリップ特集!

CHECKED ITEM

自動車業者様向け